暑さや熱の影響による生体への障害の総称であり、正確には、日射病、熱痙攣、熱疲労、熱射病の4つに分類されます。

熱疲労は、入院が必要となる場合があり、熱射病は、重症化することがあります。

熱中症については、下記のリンクもご参照ください。

熱中症にご注意を！

毎年、消防庁から「夏期における熱中症による救急搬送人員数」について調査依頼があり、その調査期間はほぼ同時期となっています。

平成29年、平成30年の調査期間は以下のとおりです。

• 平成29年5月1日から9月30日まで
• 平成30年5月1日から8月15日まで

（平成30年も平成29年と同様に最終は、9月30日まで調査を実施します。）

総務省消防庁ホームページ　熱中症情報はコチラ（別ウインドウで開く）

平成30年8月15日現在の熱中症に伴う救急出動件数は110件であり、すでに前年の総件数65件を大きく上回っています。（45件増）

構成市・管轄消防署別の件数は、甲賀市77件（水口消防署34件、土山分署6件、甲南消防署11件、甲賀分署17件、信楽消防署9件）、湖南市31件（湖南中央消防署24件、湖南石部分署7件）、 新名神高速道路2件、名神高速道路0件となっています。搬送人員は、110人となっています。

事故種別による出動件数は、急病が84件で全体の約76％と最も多く、次いで労働災害22件（約20％）、運動競技2件（約2％）、転院搬送2件（約2％）となっています。

月別出動件数は、7月（80件）が最多となっており、次いで8月（15日現在21件）、6月（7件）となっています。

平成30年7月8日から7月28日までの21日間中に、気温35℃を超える猛暑日が10日間連続し、また、気温30℃を超える日が11日ありました。

平成30年7月30日から8月15日現在においても、気温30℃を超える日が、17日間連続しているのが現状です。

傾向としましては、気温が35℃を超えると熱中症の発生件数が増加しています。

気温は8時頃から上がりはじめ、20時頃まで30℃を超える高い気温が続く状態です。

気温が高くなる10時頃から18時頃までの間は、熱中症の発生件数が81件（熱中症総件数110件）と多くなっています。また、傷病程度についても同時間帯において、軽症66件（軽症総数90件）、中等症14件（中等症総数19件）、重症1件（重症総数1件）となっています。

年齢別にみますと、成人（15歳以上）の発生件数は98件であり全体の約89％となります。

成人の内、65歳未満の割合は約59％、高齢者（65歳以上75歳未満）の割合は約18％、後期高齢者（75歳以上）の割合は約23％となっています。

年齢別の傷病程度については、高齢者、後期高齢者ともに、入院が必要となる場合が多く、高齢者については、18件中、中等症4件、重症1件であり、中等症以上の割合が約28％となっています。後期高齢者については、22件中、中等症9件であり割合が約41％と高い傾向にあります。

以上のことから、熱中症の発症は、気温35℃を境に増加する傾向があり、気温が下がっても、その余熱が翌日以降にも影響し熱中症が発生しやすい傾向が表れています。高齢者、特に後期高齢者にあっては、気温の変化による体の異変に気付きにくく、また、加齢による体の衰えが原因で熱中症になりやすく、軽症であった場合でも、中等症、重症へと移行する傾向があるため注意が必要です。

予防対策としては、高齢者の方がいるところでは、周囲の方による事前のサポートが必要であり、喉の渇きを感じる前にこまめに水分補給をするよう促すことが重要です。